なぜ予防歯科が大切なのか
予防歯科の大切さをご理解いただくために、なぜ「予防」が大切なのか?分かりやすくご説明します。
歯は削ったり 抜いたりして失うと自然には絶対に戻ってきません。ですが、実は歯を削ったり失うことは、多くの場合、避けることが可能なのです。
予防歯科は、まさにそのためのアプローチです。
単に虫歯や歯周病を未然に防ぐだけでなく、あなたの素敵な笑顔を守ることができるのです。
定期的な歯科検診やクリーニングは、予期せぬトラブルからあなたの歯を守り、健康で快適な毎日をサポートします。この機会に、予防歯科の重要性について学び、未来の自分自身への投資として、予防のステップを踏み出しましょう。
歯科医院を訪れる多くの患者さんの誤った理解
歯が痛くなったら来院される患者さんを問診していると、以下のような誤った理解をされている方が多いのも事実です。

みなさんはご自身の歯についてこんなことを思っていたりしませんか?
- 歯医者は痛くなったら行くところだ
- 年齢を重ねていくと歯は悪くなるのが当然
- 年齢と共に歯が抜けていき、最終的には総入れ歯になるしかない
- 虫歯や歯周病は、歯磨きしていても避けられない
私たちの歯は、一生涯の財産です。実は、入れ歯やブリッジに頼ることなく、自分の歯で一生を過ごすことが可能なのです。それどころか、適切な予防歯科の取り組みによって、虫歯や歯周病のリスクを大幅に減らすこともできます。
ここで、興味深い事実を一つ紹介します。研究によれば、定期的な予防歯科のケアを受けることで、多くの人が高齢になっても自分の歯を保持できるというデータがあります。これは単に口元の健康を保つという意味だけでなく、質の高い生活と自信に満ちた笑顔を保つための鍵と言えるでしょう。
国別の「定期検診受診率」と「残っている歯の本数」の相関

出典:日本予防歯科学会
興味深い事実のご紹介です。この国別の統計図によると、「定期的な歯科メンテナンス」と「80歳で残っている歯の数」には明確な相関が存在します。特に、日本人は平均して80歳でたったの8本の自分の歯しか残っていないのです。

なぜこんなにも日本と欧米で歯の残存数が違うと思いますか?
日本人の場合は定期的なメンテナンスを受ける習慣が無かったことが大きな原因としてあげられます。
これまでの日本の歯科治療では「削って詰める」治療が一般的となっており、それが当たり前で入れ歯が避けられないという思い込みを持っているからです。
またもう一つは、歯科医療従事者が患者さんに対して「治して終わる治療」だけを行ない、「歯を予防することの大切さ」や「自分の歯を残すための取り組み」について伝えてこなかったことも大きな要因といえます。
この結果を踏まえ平成元年から厚生省(当時)と日本歯科医師会が「8020運動」を推進。現在では厚生労働省が「8020運動」を含む歯科口腔保健施策を引き続き推進しています。
「歯の健康を守るために未然に予防する」この流れは私たち歯科医院とともに、患者さん自身が意識を変えることで80歳になっても健康な歯を保つ新しい文化を築いていくことができるのです。
適切な予防により、虫歯や歯周病を防ぎ、自分の歯を一生涯保つことが可能です。
削った歯は二度と元に戻らない
ご存知かもしれませんが、削った歯は二度と戻ってきません。
歯を削ることは、大事な指を切ってしまうようなものです。残念ながら、一度失った指は自然には再生しませんよね。歯も同じで、一度削ればその部分は元に戻りません。
予防歯科で定期的なケアを行い、歯を削らなくて済むように心がけることが、健康な口元を保つ秘訣です。
予防歯科のメンテナンスの流れ

みなさまの歯を健康に残していくために、当院では以下の流れで予防処置を行なっております。
STEP01. 口腔内のチェック

STEP02. 担当衛生士が処置内容をご説明

STEP03. 歯石や歯垢を除去

STEP04. きれいになった歯にフッ素を塗布

自分のリスクを知り定期的に管理していくことをおすすめします。
小児予防歯科
シーラントは、子どもたちの歯を虫歯から守るための簡単で効果的な処置です。特に奥歯には細かな溝やひだがあり、ブラシでは清掃しきれない場所に食べかすや細菌が溜まりやすくなります。
シーラントはこれらの溝をコーティングして滑らかにし、虫歯を防ぐバリアを作ります。この処置は痛みもなく、速やかに施されるため、お子さまのストレスになりません。
小さなお子さまの歯を長期間健康に保つために、シーラントは大変有効な予防方法と言えます。
→小児歯科シーラントについて
定期管理の頻度「定期管理」は問題が起きないように管理・予防していくことです。大体3ヶ月に一度予約を入れていただきご自身の歯の健康を管理することでお口の健康を維持することができます。