CR充填治療について
CR(コンポジットレジン)充填は、虫歯で失われた歯の部分を補修する治療です。天然の歯に近い色の材料を使い、見た目にも自然な仕上がりを目指します。この材料はコンポジットレジンと呼ばれ、強度と美しさを兼ね備えています。虫歯の除去後、このレジンを患部に盛り、光で硬化させることで歯を元の形に戻します。

コンポジットレジン充填治療前

コンポジットレジン充填治療後
使用されるコンポジットレジンという素材は、自然な歯の色とほぼ同じであるため、治療後の歯がとても自然に見えます。また型取りをする治療ではないため即日治療が可能です。
レジンは歯にしっかりと接着するため、修復部分がしっかりと固定され、長持ちします。加えて、金属を使わないため、金属アレルギーの心配がなく、金属特有の冷たい感触や金属味がしません。
治療時には健康な歯をなるべく削らずに済むため、歯を温存できるという点も大きな利点です。これらのメリットにより、見た目の美しさと機能性を両立した、患者さまに優しい治療法と言えます。
天然歯のような修復方法(自由診療)
保険診療では、使用できるコンポジットレジンが決められており、高品質レジン(ナノフィラー配合ハイブリッドレジン)の使用は認められていません。
保険診療レジンの場合、色調が単一で元の歯と色の違いが出る場合があり、変色が起こりやすい(約半年~1年)というデメリットがあります。
ナノフィラー配合ハイブリッドレジンを使うと
従来のレジンに比べ、色調再現性に優れ、より精度の高い材料です。従来のレジンと比較して抜群の色調適合性を有しています。また耐変色性・耐摩耗性に優れており、3~5年に渡り、美しさが維持できます。以下のような歯の悩みをお持ちの方に向いている治療です。
- 軽度の虫歯の改善(C1~C2程度)
- 歯の一部が欠けたり摩り減って形が変形した部分の回復
- 歯の隙間(すきっ歯)の改善
- 本来の歯より小さい歯(矮小歯)の改善
- 傾いた歯や捻じれた歯の修正
- 歯の表面の凸凹や詰め物があり歯の表面が均一でないものの改善
- 軽度の歯並びの修正
- 変色歯の改善
ナノフィラー配合ハイブリッドレジンの治療費用について
保険適応のレジンとナノフィラー配合ハイブリッドレジンは、虫歯治療で使用される充填材ですが、それぞれに特徴があります。
種類 | メリット | デメリット |
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コンポジットレジン |
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ナノフィラー配合ハイブリッドレジン |
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どちらの材料を使用するかは、患者さんの虫歯の状態、予算、審美性への要求、そして医師の推奨により異なります。患者さんとしては、自分の状況に最適な選択をするためにも、これらのメリット・デメリットを理解した上で、歯科医師と相談することが大切です。
種類 | 本体価格 | 色調 | 輝き | 耐久性 | 耐変色性 |
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コンポジットレジン(保険適応) | 2,000~3,000円 | △ | △ | × | × |
ナノフィラー配合ハイブリッドレジン(1歯) | 33,000円 | ◎ | ○ | ○ | ○ |